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フォレックス・ディーラー物語
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Forex Dealer Stories
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東京の小鬼たち No.4
Since 2002/July/17
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 腹もいっぱいになってきたところで切り出した。


 「ねぇ、大竹さん、なんで辞めちゃうの?
 何があったの?」

 「うーん・・・・・。
 梅田と『青春のモニュメント』しただろう?」

 「・・・・・?」

 「俺と梅田で、『ドル買い介入』をやったじゃないか。」

 「あーぁ・・・・・。
 ドル・円を2,000本買ったやつね?」

 ドル・円の2,000本は20億ドルのことだ。

 「そう。
 それで・・・・・。
 梅田がニューヨーク・マーケットで2,000本買って、俺がその翌日の東京市場で
2,000本売ったわけだよ。」

 「よく売ったよねぇ・・・・・。
 あきれるよ・・・・・。」

 「いやぁ、実は2,000本以上、もっと乗っけて売っちゃたんだけどね。」

 「うん、覚えてるよ。」

 「あの後、ドル・円が5円くらい落ちたんだよ。
 そうしたら、東京市場で有名になっちゃってなぁ・・・・・。
 俺の名前がどこかででたらしいんだよ・・・・・。」

 「あんだけ派手にやれば、普通、気が付くよ。
 マーケットの噂にも、そりゃぁなるでしょうねぇ・・・・・。」

 「うーん・・・・・。
 まっ、そうかな・・・・・。
 それで、調子に乗って・・・・・。
 お客さんと飲みに行った時なんかに、『一日で5円落とした大竹です』って言うと
『ウケル』んだ。
 それと、俺の下の名前が『ユウジ』じゃないか。
 それで『ユウジのドル売り』って言うと『ウケル』んだなぁ、これが・・・・・。
 『歌って、踊れるファンド・マネジャーが目標でーす』、なーんて付け加えると、
『バカウケ』だぜ・・・・・。
 みんな知らないだろ、その前に俺達が一生懸命買ってたことなんか。
 買ってみて、上がらないから、ひっくり返しただけなんだけど、知らない人は俺が大量に売ったからドル・円が落ちたぐらいに思ってるんだよ・・・・・。」

 「他人のパンツの中身は見てみないとわからないからねぇ・・・・・。」

 「・・・・・。
 そうなんだけど・・・・・。」

 「・・・・・。」



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(注): 外国為替市場には、『有事(ゆうじ)のドル買い』という格言がある。

現在でもこの格言が、通用するか、しないかは議論を要するが、そのことは別にして、もともとの意味は「戦争などの有事の際には、ドルが強くなるから、ドルを買え」といったことだ。

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